栃木県小山市で育った幼少期から、思川で水切りをに親しんだ。高校までは野球部で、方は強い方。
東北大に進学して移り住んだ仙台の広瀬川で水切りをしてみると、15回、20回とよく跳ねる。

   平たく割れた凝灰岩が水切りに適していた。記録が伸びるのが面白くて、毎日のように川に向かった。
3年生のとき宮城県内の大会に初めて出場したところいきなり優勝。

   しかし、こんなはずはない。上手な人に会ってもっと成長したいと思い。
国内外の大会に出場するようになった。

   欧米の大会には世界中から強豪が集まるが、賞金は多くても数万円。お金が目的ではない。
水切り回数88回のカート・シュタイナー、飛距離121・8mのドギー・アイザック。

   世界記録を持つライバル2人に、大切にしていることを尋ねると。
「心を落ち着かせること」と口をそろえる。

   自然の中にある石を投げるので、コントロールできることは限られる。
経験や精神力が問われる競技の本質を表している。

       ( 日経  文化 より 「水切り、競い高め合う芸術」 )