今日も暑くなりましたね。
大阪天神祭り(7月24・25日)の、ポスターが目立つようになりました。
25日の「奉納花火大会」は、今年も盛り上がるのでしょうね。
「百折不撓を生きる 明治編」 美達 大和著 敬文舎 2860円(税込み)
「百折不撓」ですから、すごいことが書いてあるのかと、思いましたが・・・。
うーん、今一つだったですかねえ・・・。
田中正造やら、荻野吟子(女医1号)、与謝野晶子など、明治という新しい体制で。
旧態依然としている分野に、敢然と立ち向かった人を、書いていますが。
なんか、その人に関する書物を読んで、寄せ集めて「あらすじ」を書いたような本でした。
伊集院静が、「鳥井信治郎」を調べて、「琥珀の夢」という小説にしたように。
もう少し、一人一人を、掘り下げて書けばいいのにと思いました。
なんとなく、小学生の「夏休みの宿題」みたいに感じたのは、残念です。
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「文芸書の翻訳出版というのは見た目の派手さと裏腹にうまみのある商売とはいいがたい。
だが「ジョーズ」や「ゴットファザー」のように映画化をきっかけにヒットすることもあり。
他社も参入の機会をうかがっていた。
版権取得は早い者勝ちから条件競争が一般的になり、権利者に対して。
より高いアドバンス(前払い金)を提示した者が勝つ。
老舗だからと権利を取れる時代ではもはやなかった。
ある時社長だった父に呼ばれ「何が起きているんだ」と聞かれた。
条件面で負けているのだと思うと答えた。情けない気持ちだった。
「無理はしないでおこう。
こちらが背伸びしても、他社はそれを上回る条件で取りに来るだろう。きりがない」。そう父は言った。
「いいときはみんなそちらにわっと寄って行く。だめになるとまたわっといなくなる。
そういうもんだ。いい作家はほかにもいる。うちはこつこつやろうじゃないか」。
我慢だと自分に言い聞かせたが、つらい時期だった。ディックだけではない。
秀逸なミステリを書いていたシドニィ・シェルドンも他社に取られた。
翻訳ということについて早川書房とは大きく異なる考えをしている社で。
釈然としなかったがその思いをぐっと飲み込んだ。