異例の短期決戦で自民党をに吹いた追い風は強烈だった。
筋書き通り自身の信任投票に持ち込んだ高市さんの圧勝である。

   強い指導者への期待はそれだけ大きかった。
ただ税財政をはじめ、政策論議が深まっていないことを忘れてはなるまい。

   矢内原のいう「分からなさ」を抱えながら一票を投じた有権者は少なくないはずだ。
衆議院の風景は一変する。だが熟議を重ね、平和な社会を守る政治家の仕事に変わりはない。

   世が分断に傾きやすい今、力の振るい方を誤れば、東や西の超大国で起きている。
悲喜劇をこの国に招くことにもなりかねない。それは首相も本意ではなかろう。

   勝ったからこそ異論に耳を傾ける。あるべきリーダーの姿である。

           ( 日経  春秋 より  )