2月のトランプ氏との首脳会談。首相は事前に関係閣僚らと30時間以上の勉強会をこなした。
米国による日本への「核の傘」の供与など安全保障に欠かせない協力を確認した裏で。

   首相はトランプ氏が繰り出す要求をかわし続けた。
政府府高官によると、米国製の防衛装備品の購入を増やすよう迫るトランプ氏に。

   米国は契約しても納入が遅い点を指摘した。同氏はさらなる追及をしなかったという。
首相が尊敬する哲学者、故田中美知太郎氏は政治には「高度の専門科学的知識」による支えが必要だと。

   その上で、政治の求めるものは専門家的視点を越えた「何か全体的なもの」だと強調している。
著書「今日の政治的関心」(文芸春秋)では「判断を総合的な立場から下すことができる」ことが。

   国の指導者にとって最も大切な条件だと論じた。

       (  日経  風見鶏 より   )