バブル崩壊後以降、10年以上にわたって、内向きの姿勢で事業の立て直しに。
多くの時間を費やさざるを得なかった東急グループ。

 「選択と集中」を掲げ、大なたを振るってきたが、主要事業の一角であるホテルやスーパーマーケット。
いまだ収益的な課題があり、その改善が急務であった。

 「責任ではなく原因を追究しましょう」。
越村敏昭社長に進言した。「たしかにそうだな」。

  誰に責任があるかというアプローチではなく、ビジネスの問題点を冷静に洗い出し。
その原因を追究することが大事である。

  言い出しっぺがやれということで、私が構造改革のプロジェクトも担当することになった。

    (  日経  私の履歴書 より  野本弘文  東急会長  )