「『熊問題』か『問題熊』か」

生活

        今朝は、少し気温が上がった気もします。
それでも、寒さはありますが、その中でも、小学生の中には、半ズボン・半そでの子も、いますからね。

     厚着している子よりも、薄着の子の方が、風邪は引きにくいのでしょうねえ。

      「『熊問題』か『問題熊』か

    (ニューズ・ウイーク日本版 より)

   つい先日(10月28日)も日本維新の会の市議会議員がSNSで。
「今すぐクマを絶滅させるべき」というお約束的な極論を放ち、案の定。
大きな(というか相変わらずの)論争を起こしている。いわゆる初歩の炎上商法の成功例というべきだろう。

   人間の生活圏に必要な「野生との境界」をどう設定・構築するか。
という着地点に向けた冷静な議論が常に邪魔されることこそポピュリズムの問題だな、と深く感じてしまう。

   時に熊害は、何も日本だけの問題ではない。
実はドイツでも「ブルーノ事件」として知られる印象深い事態が発生していた。

  そもそもドイツ領で熊は1835年に絶滅していた。が、なんと2006年にバイエルン州で「再発見」された。
といっても、ドイツ領内で熊がひそかに生存していたという話ではなく。
イタリアの自然公園のヒグマ保護・繁殖プロジェクトで生まれた熊がドイツ領に入ってきたのだ。

   「170年ぶりにドイツにヒグマ復活!」の一報に、当初ドイツ社会は大いに沸いた。
特にエコ系の人が歓喜したのは、言うまでもない。
絶滅危惧種の復活プログラムの成功を象徴する展開だからだ。
もともと研究対象として「JJ1」と呼称されていた熊には早速「ブルーノ」という名前が勝手に付けられ。
一躍アイドル化した(媒体により名前のバリエーションあり)。

   しかし、ブルーノの行動をめぐる続報は暗たんたるものだった。
ハチの巣箱の破壊、家畜や家畜小屋への襲撃など。ヤギ、ニワトリなどが次々と殺され。
特にヒツジの被害は31頭に上った。バイエルン州政府は頭を抱えた。
この状況を、野生の摂理として受忍しろというのか……?

   状況に一石を投じたのは動物行動学的な分析だ。
ブルーノは過剰な殺しと破壊を行い、「犯行現場」に二度と戻らない。
通常のヒグマにはない異常さと狡知(こうち)さだ、として州政府はブルーノを「問題熊」。
つまり「異常性ありの熊」と認定した。

   あらゆる非殺傷的な対応の失敗を確認した上で射殺許可を出し。
結局ハンターと警察官のチームがブルーノを射殺したとされる。

   この事件を機にドイツでは「問題熊」という言葉が流行した。
重要なのは、今の日本での「熊問題」と似ているようで対照的でもある点だ。
一頭出現で大騒ぎのドイツと多数出現の日本、という違いはあれど。
双方とも「熊の道理に沿っている範囲の行動なら尊重も考慮すべきで。
それを逸脱するとアウト」という。論理に収束できそうな気もする。
が、なぜかうまく落ち着かない。

   これは「外国人問題」と「問題外国人」の関係にも当てはまる話で。
私個人は「問題外国人」対応を適切に行うことがまず重要だと思うのだが。
世情はどうしても、外国人「全否定」「全肯定」の極論で皆に踏み絵を行わせたがるのだ。
( マライ・メントライン )

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     心に残る言葉  December ➈
 「大人や政治が備えを怠ったツケを若者が払わされて」                                  

   ドイツ連邦議会(下院)は5日、軍の兵力増強に向けた新たな兵役法案を賛成多数で可決した。
志願制は維持しつつ、18歳になる男性全員に適性検査を義務づける。
志願兵が目標数に達しない場合、議会が別途、抽選などによる徴兵を法律で定める仕組みだ。
連邦参議院(上院)の承認を経て、来年1月に施行する。

   ドイツは2011年に徴兵制を停止したが、ロシアによるウクライナ侵略などを受け。
軍備増強が課題になっていた。現在約18万人の兵士を35年までに26万人に増やし。
予備役も20万人確保するとしている。

   兵役の期間は、最低6か月。新制度では来年、18歳になる男女に入隊意思などを問う。
アンケートを行い、男性に回答を義務づける。27年から18歳の男性全てに適性検査を義務化する。
志願兵の初任給は、これまでより2~4割ほど高い月2600ユーロ(約47万円)とし、待遇改善を図る。

   来年18歳を迎える男性には戸惑いが広がっている。
ベルリン在住のマックスさん(17)は防衛力の強化の重要性は理解するが、「兵役には行かない。
自分の人生は自分で決めたい」と話す。ブルーノさん(17)も「僕らには発言権も決定権もなく不公平だ。
大人や政治が備えを怠ったツケを若者が払わされている」と憤る。

       ( 読売新聞 より  )  

      生活雑感  December  ➈

   群馬県と神奈川県で、「山火事」、こんな時期に、「自然発火」は考えにくいですから。
「人災」なんでしょうねえ。火の消し忘れや…その他・・・。

 

          今日もよい一日でありますように

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