これがコンサートの素晴らしさなのだと感じ入るのと同時に。
「自分たちの歌とか音楽とか、聴いていないな」という感覚が湧いた。

   言い方は悪いが、それまでの私は「このサウンドいいだろう。聴かせてやる」という感じで。
表現したものがつぶさに伝わっていると誤解していた。

   バンドと聴衆は音楽だけでつながっていたわけではないのだ。
少しがっかりしたのは本音だが、本当にありがたいとも思った。

       ( 日経  私の履歴書 より 財津和夫 シンガーソング・ライター )