限られた時間の中で何十枚、何百枚もの写真を撮る撮影現場は、撮られる方も体力勝負。

  疲れの色を見せず、次々とポーズをとる加賀さんの体幹の強さや柔軟性に。
カメラマンを始め、現場のスタッフから歓声が上がる場面も。
体力の維持に役立っているのが、70歳から始め、今も週1、2回の頻度で通うピラティスです。

  「始めてからは、普段歩くときも足の親指に意識して力を入れるようになったかな。
体と脳が直結しているかはわからないけど。
私がぼけないでいられるとしたら、よく動くことも関係あるのかもね。
ただじっとしていると、時間がもったいなく思えてくるから。
家にいるときも、テレビを観ながらV字開脚しているし。
タクシーに乗っている間は、前を走っている車のナンバーでかけ算や足し算をするのが好き」

  そうした日常のなかにも心浮き立つような出来事を見つけるのが、加賀さん流の過ごし方。

  「朝起きたら、運動代わりに家の前の坂を往復するのね。たった数十メールだけど。
そのわずかな間でも『今日すれ違ったのは、ちょっといい男だったわ』と、ときめくことがある。
80歳近い私ですらあるんだから、皆さんの日常にもあるんじゃない?
そんなにドラマチックじゃなくても、すてきなことのかけらって、日常にいっぱい隠れているはずなのよ」

( ESSE-online より )