企業や教育機関などで精神的に不調になった人が。
「ゆっくり休んで、治療に専念してほしい」と言われているのを聞いて違和感絵を覚えることがある。

   身体的な不調の場合は休養を取りながら治療に専念することが役立つ場合が多い。
しかし、精神的な不調の亜場合は、休むことに必ずしも治療的な意味があるとは限らないからだ。

   精神的に追い詰められて余裕がなくなっている場合には。
一休みして自分が置かれている状況を俯瞰(ふかん)し、自分を取り戻すことには意味がある。

   それまで気づかなかった課題や解決策が見えてくることが多い。
その後には、現場で何が問題になっているかを見極めながら、実際に問題に対処していくことが必要になる。

   そのことを改めて考えたのは、日本経済新聞の6月11日付夕刊で。
「事前訓練より伴走」と題した記事が目に入ったからだ。

   これまでは事前に訓練をした後で就職するという流れが一般的だった。
それに対して、就労可能になった段階でまず就職してもらい。

   仕事先で個別に伴走支援する方法が役に立っているという内容だ。

       (  日経  こころの健康学 より  )