今回の万博では準備段階から、大屋根リングを手掛けた建築家の藤本壮介をはじめ。
多くのクリエーターが批判を浴びた。

   巨額の費用や運営面での不安と相まって、批判は大きく渦巻いた。
モデレーターを務めた建築史家の五十嵐太郎は「ガセネタ(誤情報)を含め批判され放題だったが。

   次第に建築家も言葉を使うようになっていった」。
藤本のほか、メディアアーティスト落合陽一、クリエーティブディレクターの引地耕太らも積極的に発信。

   特に主戦場となったのはSNSだった。
彼らは自らの言葉で批判に応答し、何度も万博や作品の意義を強調した。

   誰もが意見を述べられる空間だからこそ批判もあったが。
開幕してからは来場者の好意的な意見も増えていった。

   「公共イベントで創作する側は、ただ作品を作って何も言わなくてもいい時代ではなくなった。
丁寧に説明すること、またその姿勢を示し続けることが、今後も求められることになる」。

       ( 日経  文化 より 「万博批判求められた対話」 )