高校卒業後は空手部の仲間を集め定期的に食事会を開催してくれる。
中でも思い出深いのは、私が父・正彦の秘書をしていた2011年7月の回だ。

   10人ほどが東京・品川駅周辺の居酒屋に集まり思い出話に花を咲かせたが。
私と目崎さんだけは終電を逃すまで飲み続けた。

   すべての居酒屋が閉店した後は駅の連絡通路で始発がくるまで語り合った。
テーマはもちろん「幸せとはなにか」。

   ビールやハイボール、日本酒を次々とあけながら私が出した結論は。
「幸せじゃないから幸せが気になる」。

   目崎さんに納得してもらえたかは分からない。
肯定も否定もせず静かに笑うだけだった。

     (  日経 交遊抄 より  高村正大 法務副大臣 )