そんなパチャメさんに試しに「2人のどちらが上?」と聞いてみた。
当然マラドーナ派かと思ったら「マラドーナとメッシでは生きた時代が違う。
だから比べることはできない」。

  好々爺(こうこうや)のような笑みを浮かべて言及を避けた顔には。
「その問いには結論を出さないことで決着済み」と書いてあった。

  もう一人、同じ問いをした相手がいる。
若い頃からマラドーナを知り、天才の栄光と挫折を著作にしてきたダニエル・アルクッチさんである。

  アルゼンチンでも指折りのスポーツジャーナリストは「マラドーナでしょ」と即答した。
「選手としてのメッシはすごい。でもマラドーナは存在自体がカルチャーだった。

  今の若い世代にはマラドーナのことを知らない子もいる。
だからこそ余計にマラドーナことを語り続けなければと思う」。

  (  日経  アンサービュー より )