3か月に一度「大森会」と呼ぶ飲み会で語り合う友人がいる。
電元社トーア専務の山下賢司さんだ。

   私が副総経理として上海に駐在していた時、当時は商社マンだった彼と仕事を通じて知り合った。
3歳年下だが親分肌な彼に飲み会やゴルフへと連れ出されるうち、意気投合した。

   日本に戻ってからも交流は続いた。
「機械は人で売るんだ」という山下さんの言葉から。

   良い商品でも売る人が信頼できなければ買ってもらえないことを教わった。
私はもともとエンジニアで、機械には詳しいがビジネス感覚には自信がなかった。

   私が常務になってからも山下さんは「大森会」を開いては、経営に必要なことを指南してくれた。 

       ( 日経  交遊抄 より  「年下の親分」 )