今朝は早く起きたので、5時ごろ、東の空が赤く染まって、上空へのグラデーションが素敵でした。
あと1ヶ月ちょっとで、夏至、早いものです。
笑いながら「2人死んじゃった」
心に残る言葉 May ⑭
辛くしてわが生き得しは彼等より狡猾なりし故にあらじか
のちに岡野氏は民俗学者で歌人でもある折口信夫の内弟子となるが、その遠い発端は。
幼児のマジカルな唱え言葉の体験にあると感じる。
その幼児の作用かどうか、不思議な予感の働いた体験が「4編ほど」あったと振り返っている。
その一つが、昭和20年(45年)1月に召集を受け大阪で入隊、茨城県の海岸防衛のため東京に向かった。
時のことだった。品川の手前でただならぬ予感に襲われると列車に無数の焼夷弾が突き刺さって。
火を噴き、いち早く飛び出した岡野氏は助かったが、初年兵の十数人が助からなかった。
”辛くしてわが生き得しは彼等より狡猾なりし故にあらじか”
友らは死に自分は生きのびた。第1歌集「冬の家族」のこの歌は岡野氏の心中深くに。
刻まれた生涯の自問だろう。
( 日経 文化 より 「短歌に刻む昭和の精神史・岡野弘彦さんを悼む」 )