病院では医療スタッフや同じような疾患の子どもを持つ母親に相談などができた。
退院すると、感染症を恐れて同世代の子や親がいる場に顔を出せない。

   子育て支援センターも本音で話す雰囲気ではなかった。
唯一のつながりが保健所の保健師だったが仲良くなってもすぐに担当者が変わってしまう。

   体もつらいし、睡眠不足で、泣く娘を目絵に泣きたくなる日もあった。
状況を分かってくれる人が欲しかった。

   孤立して行き詰まってしまい、助けを求めたのが。
各地で子育て支援をしているNPO法人ホームスタートジャパンだった。

   泣きながら電話すると「お母さん。、よく電話してくれたね」と応じてくれた。
通院や買い物などサポートが欲しいときはコーディネーターの先輩パママが同行する。

   自宅に訪問した際には娘は大泣きしたけれど「なんてかわいいんでしょう。
こんなに大きく育ってくれてよかったね」と温かい言葉で受け止める。

   私は心が緩み、立ち直る元気が湧いてきた。

 

       (  日経  向き合う より  「病児の子育て、孤立して涙」  )