「日本の自然観光はスイスやカナダと変わらない豊かさがあるが。
インバウンド(訪日外国人)は東京や大阪など大都市圏に集中しがちだ。

   自然観光を強くしていく上で、ホテル業界として何ができるか考えたときに。
出てきたのが山のホテル改革だった」。

   「山小屋は重要な役割を果たしているがWi-Fi(ワイファイ)やシャワーがなく。
知らない人と同じ空間で寝なければならないなど。

   現代の個人旅行者にとって抵抗感のある宿泊スタイルが残っている。
最低限(の設備)があれば、山に行きたい人は相当数いる」。

   ◇物価高騰やトランプ政権の関税措置など不確実性が高まっていますが。
経営判断に難しさはありませんか。

   「経営判断には慎重さよりも俊敏性が必要だと感じている。
事業を引き継いだ1990年代以降長らくデフレの時代で、迷うことは正しいことだった。

   だがインフレ時代に変わりつつある今、判断をためらえば建設費や人件費がさらに上がり不利になる。
間違えてもいいから、素早く物事を決断し実行していく経営に切り替えなければいけない」。

       (  日経 Leader’sVoice より 星野リゾート・星野佳路 代表 )