一方の永瀬前王座はタイトルを失い、4年ぶりに無冠になった。
「決定力が足りずに負けにしてしまった。
ただ、自分なりに今のベストを尽くせたと思う」とさっぱりとした表情で話した。

  今季防衛を果たせば、永世称号である「名誉王座」の資格を得ることができたが。
最強棋士の前に永世称号の獲得はならなかった。

  類まれな強さを改めて示した藤井八冠。
記者会見で今後の目標を問われると、「長い目で見ると、やはり面白い将棋を指すことが一番の目標」と答えた。「まだまだ頂上が見えるということは全くない。試行錯誤しながら進んでいけたら」と先を見据えた。
     (  日経  21歳藤井、拓く新時代 より   )