米国の政治分断は深刻だ。9月には保守活動家チャーリー・カーク氏が銃撃で殺害された。
サンデル氏は「SNSが攻撃と対立のトーンを強めている。

   SNSをなくすことはできないが、もっとうまく封じ込めるべきだ」と説いた。
一例として、教室でスマートフォンの利用を禁止し。

   意見が異なる人の話を傾聴することを教えるべきだと提唱した。
サンデル氏は「」聞くことは市民の美徳であり健全な民主的対話の土台だ」と述べた。

   SNSやテレビといったメディアでは罵り合いが政治的な議論を支配し。
「世界中の市民が中身のない対話に失望し、自分の声が届かないと感じている」と指摘した。

   サンデル氏は正義や責任について社会の「共通の善」を見出す政治を理想とする。
「熟議を深める教育を小学校から始め、『共通善』の政治を目指すことが。

   権威主義的ポピュリズムの対抗手段になる」と話した。

       ( 日経  文化 より  「教育の場で『聞く力養成を』」 )