注目の口上は「大関の名に恥じぬよう、また、さらに上を目指して精進致します」とシンプルだった。
その意図について、真摯(しんし)な土俵上と同様、真っすぐな思いが込められていた。

   安青錦 自分らしく、自分が100%理解できる言葉でしゃべりたかった。
難しい言葉で、100%理解できないままだと自分に合わないなと思って。

   シンプルで、自分が完全に理解できる言葉でしゃべりたかった。
これまで伝達式の口上では、四字熟語を入れる力士も多かった。

  大の里は「唯一無二」、豊昇龍は「気魄一閃(きはくいっせん)」を、大関昇進時も、横綱昇進時も用いた。
ウクライナ出身の安青錦は、流ちょうな日本語を話すが、漢字、しかも四字熟語の引用となると。

   来日3年半では難度が高かった。だからこそ、過去の伝達式を映像で確認しても「自分は自分」と。
誰かをまねしては、自分ではないと考えた。

   相手が大きいから、小さいからと、周りを気にして取るわけではない相撲と同様。
自分ができることを背伸びせず言う、安青錦らしい口上だった

         ( 日刊スポーツ より  )