最初に上がった名前は「ジャッキー・ロビンソン」。
1947年、米ニューヨークを拠点としたとしていたブルックリン・ドジャースと契約した。
黒人初の大リーガーだ。
昨日、ロサンゼルスのドジャースタジアムで行われた大谷翔平選手の入団会見の冒頭でその名を耳にした。

  球場内の座席も肌の色で分けられた時代だ。
スタンドから悪口雑言が降り注ぎ、守備につけば相手選手が足を狙って滑り込む。
メディアは「ニグロ・リーグ」出身者は大リーグで通用しないと酷評。壮絶な戦いだったろう。
それでも卑劣な仕打ちに無言で耐え、新人王、首位打者、最優秀選手(MVP)と活躍を重ねた。

  プレーを通して勇気と品格を示した。
背番号42は永久欠番、デビューした4月15日は記念日となる。
ゴルフのタイガー・ウッズ選手は自身初のマスターズ優勝をなし遂げたとき、ロビンソン選手を思った。
人間の人生は、ほかの人の人生に少しでも意味を与えたときに、初めて意味を持つ。
いつもそう口にしていたという。
               ( 日経 春秋 より  )