最近ベテランの経済人から眼前の課題に気を取られがちな産業界の空気への危惧を聞いた。
AI技術の急速な進展や株式市場からの圧力の高まり、トランプ米大統領らが生み出している。

   世界の不確実性など、めまぐるしい変化を考えれば無理からぬことかもしれない。
誰しも1日は24時間しかなく、集中力にも限りがある。

   政治も行政も同じようなうらみはあろう。
しかし、忙しいとき、困難な時ほど先を考えたほうがいいのが処世の経験則であり。

   殊に古来その仕事を「かじ取り」と、乗り物の運行に例えられてきた社会のリーダーはそうだ。
四方遠方に目を配り、ぬかりなく日本を動かしてほしい。


       (  日経  春秋 より   )