日本はどうか。育児と両立できないために仕事を不本意に辞め。
女性が経済的自立を失うことも少なくない。

   再就職は容易ではなく、日本のシングルマザーの貧困率はOECD加盟国トップクラスだ。
これでは出産がリスクになってしまう。

   仕事を継続しても、日本では女性のキャリア形成は停滞しがちだ。
特に壁となるのが長時間労働だ。

   正社員男性に限ると1日平均10時間労働というデータもある。
女性も同じように働かなくてはキャリアが積めないとなると、育児は無理だ。

   こうした日本の現状を踏まえると、「男女共同参画で働く女性が増えたから少子化になった」
というよりも、「女性が働きにくいままだから少子化になった」と考えるべきではないだろうか。

       (  日経  多様性 私の視点 より  スプツニ子・アーティスト )