今日も、くもっています。
大川(旧淀川)沿いの、セミの声が、日中も聞こえなくなってしまいました。
例年ならば、今頃は、夏の終わりを告げる、ツクヅクボウシが鳴くのですが、今年は特別ですね。
昨日、大阪では、13時30分、携帯電話に「防災の緊急メール」がありました。
災害時に、うまく機能すれば良いですが、異常事態に冷静に、なれるかですね。
体は常に新陳代謝をして新しい細胞に入れ替わっている。
新陳代謝とは古い細胞が自らの情報をコピーして新しい細胞を作ったのちに消滅する反応だ。
細胞の数はこうして一定に保たれている。
コピーがうまくいかず、元の細胞と似て非なる細胞ができることがある。
これが腫瘍細胞で、コピーミスの程度の軽いものが良性、重いものががん細胞だ。
正常な細胞はそれぞれの役割を果たしているが、がん細胞は身体の統制に従わない。
また厄介なことにがん細胞が新陳代謝しても元の細胞は消滅せずにそのまま生き続ける。
つまりがん細胞は指数関数的に増えていく。
がんは勝手に大きくなる。
そしてむしりとろうとしても雑草が根を生やすようにしっかりとしみ込んでいく。
さらに居心地のよい場所を探してどこにでも転移し、体中を食いつぶしていく。
がん細胞は1日に5千個以上発生するといわれている。
ただ、そう簡単には発病(発がん)しない。
発病するためにはがん細胞が一定の場所に取りついて増え、ある程度の大きさにならなくてはならないが。
その前に免疫の働きによって敵と認識され、食べられてしまうのだ。
高齢になると細胞の累計コピー回数が増えて徐々に汚れやひずみが溜まり、がん細胞が発生しやすくなる。
さらに免疫力も下がるため発病しやすくなる。
これらのことから、がんは病気というより一種の老化。
生命現象そのものという考え方もできるのではないかと思う。
( 日経 元気の処方箋より 東海大学医学部口腔外科学領域教授 太田嘉英 )