医師は血液などのデータと自分の経験で判断するが、一人ひとりへの効果や副作用は異なる。
自分の体の状態は患者にしか分からないので、正確に医師に伝える作業を続けた。

  「病は気から」というけれど「病は知から」とも思う。「知識」がないから怖くなる。
患者も自分の病気や治療内容について知識をつけ、医療者とコミュニケーションする。

  そうした中で考え、自分で治療を決める。
その方が結果としてうまくいかなかった場合も後悔しない。

  一番やってはいけないことはインターネットなどで調べて。
効果が十分に認められていない自由診療を選んでしまうことだ。

  広告には「どんながんにも効く」などと患者にとってうれしい言葉が並んでおり。
有効性が認められている標準治療を中止して飛び込んでしまう患者もいる。

  そんな治療法があれば、みんな治っているはずだ。

    (  日経 向き合う より 秋野暢子 )