インテルがパソコン向けの半導体で覇権を握る一方、スマートフォンや自動車といった。
新たな用途を開拓できず、顧客基盤を広げられなかったことも影を落としている。

   クアルコムがスマホ、エヌピディアが人工知能(AI)に活路を見出したのとは対照的だ。
パソコンにおける成功体験が大きく、将来への種まきがおろそかになったとの社内外からの指摘は重い。

   同社の苦境は既存事業の成熟を見据えて先行投資し。
事業の芽を粘り強く育てることがいかに大切かを浮き彫りにした。

   用途の開拓が重要との教訓は技術の先進性ばかりに注力し。
どう使うかという視点が乏しくなりがちな日本企業にも当てはまる。

   先端半導体の国内生産を目指しているラピタスはもちろんのこと。
多くの企業が他山の石とすべきだ。

 

     ( 日経  社説  より 「成功体験が災いしたインテル苦境の教訓」 )