クボタや井関農機、ヤンマーといった国内メーカーだけでなく、米国のジョンディア。
イタリアのフィアット、ドイツのポルシェも持っている。

   国が違えば、設計や用途も異なる。米国のものは広大な土地を効率よく耕すため。
燃料効率に工夫が凝らされていてフレームが頑丈だ。 欧州は複雑な制御と多用途に優れる。

   トラクターは単なる機械ではなく、各地の文化の結晶なのだ。
修理をすると、私はその土地の人々の暮らしや価値観に触れているような感覚を覚える。

 

       (  日経  文化 より   「トラクター、運ぶ土地の記憶」  )