柄のない「柄杓(ひしゃく)」

生活

  今日も晴れてはいますが、「台風の備えは今日中に・・・」とのこと。
いやあ、3連休だというのに、雨、それも台風が日本を縦断する、それって、ないよなあ・・・。
以前、外食産業で働いていた時、「ひと雨、1億」と言われていました。
1日、雨が降ると、「1億円の売り上げが減る」という意味でした。
この台風を、嘆く、商売の人は多いでしょうね。

     柄のない「柄杓(ひしゃく)」

  私の生まれた家には、水道の蛇口は2つしかありませんでした。
一つは外で、もう一つは風呂に給水するもの。
水道は、自治体からのものではなく、井戸から吸い上げていました。

  朝は、外の蛇口で、歯を磨いたり、顔を洗ったり・・・食器を洗ったり。
しかし、夜とか雨の日には、出ていくのが面倒です、傘をさして、というわけにもいかず。

  そこで、家の中に、大きいブリキのバケツをおいて、そこに水をため、飲んだり調理に使っていました。
水の上には、「柄のない柄杓(ひしゃく)」が、プカプカ浮いていました。
神社に参拝するときに、手を清める柄杓の1.5倍ぐらいの大きさです。

  柄杓や片手鍋の柄って、長く水に浸かっていると、どうしても取れてしまうんですよね。
うちの母親が、「私の実家にも、柄のない柄杓あった」と笑っていました。
  「柄のない柄杓」は、貧乏人の象徴、みたいなものでした。

 

   心に残る言葉 September ⑯
    ” 怒らず、決してダメとは言わない ”

  ファブリスさんの振り付けは、よく知られた作品に新たな視点を与えてくれる。
「ロミオとジュリエット」は、まな娘をなくした父の嘆きで幕を開ける演出だ。
若い2人の悲恋として描かれることが多いが、残されたものの苦しみこそが。
シェークスピアの伝えたかったことだと感銘を受けた。
京都バレエ団の財産として、大切にしていきたい作品になった。

  オペラ座を長年支え、バレエへの造詣の深さは生き字引きのよう。
ダンサーに指導するときは、振り付けの細かな意味まで丁寧に教える。
私なら声を荒げてしまうようなときも、怒らず、決してダメとは言わない。
彼の指導で、京都バレエ団は格段にうまくなった。

( 日経  交遊抄より  有馬えり子  京都バレエ団代表  )

   生活雑感   September ⑯
  「全国旅行支援」、この秋に政府が検討しているようです。
誰もが使いやすいもので、複雑でないシステムでお願いしたいですが、どうでしょう?
    今日もよい一日でありますように
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