組織再編にあたっては「東急ホールディングス」といった名称にして。
実業を手掛けない純粋持ち株会社にする選択肢もあり得た。

  しかし時間が経過すると事業の現場から乖離して数字だけを追うような。
組織風土になってしまうのではないかと懸念し、今の姿とした。

  組織も人材も実業がもっとも大事だという信念がある。
現場軽視の大企業病にならないこと。

  やらされる感覚ではなく当事者意識をもって仕事にあたること。
どんな職種でも、現場で格闘した経験が後に生きてくる。私自身そう信じてやってきた。

 

    ( 日経  私の履歴書 より  野本 弘文  東急会長 )