花巻東が3年ぶりにセンバツの舞台に帰ってくる。
エンゼルス・菊池雄星投手、ドジャース・大谷翔平選手という現役大リーガーを輩出した。

   名門野球部が目指すのは、2人も達成できなかった「岩手から日本一」。
そして、野球の技術だけにとどまらない、人としての成長だ。

   2001年に就任した佐々木洋監督のもと、甲子園のスタンドを何度も沸かせてきた花巻東。
チームは、「立派な野球選手を目指すのではなく、野球もできる立派な人間を目指す」を信条に掲げる。

   人間的な成長を意識しているからか。選手たちが回答したアンケートでも。
感謝の気持ちや努力することを重視する言葉が目を引く。

   高橋蓮太郎捕手が好きな言葉に挙げたのは、「報恩謝徳」。
他人から受けた徳に感謝し、恩義に報いることを表す四字熟語だ。

   万谷堅心選手は、何度失敗してもくじけずに立ち上がることを意味する「百折不撓」を選んだ。
千葉琉晟選手は「恩返し」中屋敷健介選手は「感謝」と、ストレートに表現した。

     (  毎日新聞 より  )