ショーには、街中で出会った人などに声をかけ、プロのモデルではない「素人」を登場させてきた。
男女も、人種も、世代も、職業も「全然関係ない。実社会は色々な人がいるし、統一なんか取れていない。

   スタイルがいいわけじゃないけど、存在感がはっきりしている」。
服が「身体にに入っている」とよく言う。

   「(着る人にとって)自分のものになってくれる洋服」のことだ。
大切にしているのが「リアリティーと日常」。

   作っているのは「作品」ではないという。
「見た目のかっこよさだけだったら僕は認めない。

   着る人の中に入り込んでで、ずっと大事にしてくれる服。
僕の洋服はたぶんそれしか価値がない」。

     (  日経 Mystory より  菊池武夫  ファッションデザイナー )