私は気づく前に教えていただけた幸運がありました。
長嶋監督に教えていただいたことは全て私の打撃の礎になりました。

技術的な面でいろいろと参考にさせていただいたのは(94~96年に巨人で同僚の)落合博満さんです。
どうして3冠王を3度も取れたのか。幸運にも打撃を目の前で見られた。
自分なりに考える作業を自然にできるようになった一つの要因かと思います」

―東京Dの選手用の浴場でも教わったそうですが。

  「2人とも試合が終わった後、ゆっくりしていましたから。
お風呂に入るときはほかに誰もいないことが多かった。私の打撃には悪い癖がありました。
どうしても右手が強すぎて無意識に頼ってしまい、スイングのときに右肘が上がる。
バットの軌道が変わり、きちんと当たらなくなる。その悪癖を落合さんは早い時点で見抜いていた。
直すために左肘の使い方などを教えてくれて『結果がいいから、必ずしもいい打ち方をしているわけではない。
このままではそれ以上はいきませんよ』と。将来のためのヒントをいただきました」

   ( スポーツ報知 より  )