岡田監督にとっても虎党にとっても、21世紀最大の〝虎ウマ〟は第1次政権時の2008年に。
巨人に最大13ゲーム差を逆転された「Vやねん大失速」だろう。

  巨人にジリジリと追い上げられた中、9月9~11日のヤクルト戦(甲子園)で3試合連続の。
サヨナラ勝ちを収めたが、実はこれこそが最大の〝わな〟だったと虎将は事あるごとに振り返っている。

  優勝を目前にした昨季の9月上旬にも「あの時の俺のコメント見れば分かるやんか。
こんな勝ち方じゃアカン言うたよ、俺は。勢いとかよりもな、ちゃんと勝たな。

  そういうゲームばっかしとったら足をすくわれるで」と言及。
信条とするのは、あくまでも当たり前のことを当たり前にやる「普通の野球」の徹底だ。
周囲が劇的な勝利に浮き足立っても百戦錬磨の老将だけは、冷徹に自軍の置かれた状況を客観視する。

  とはいえ指揮官の胸に去来する一抹の不安も杞憂に終わるかもしれない。
この日の7回に殊勲の同点打を放った代打の切り札・原口は。

  「優勝争いは激しくなってますけど、意外とそこまでみんなは意識してないような感じがします。
1試合1試合、目の前の試合に勝つことに集中しているので変なプレッシャーもなく。
自分たちの野球ができている」とナインの気持ちを代弁した。

    ( 東スポWEB より )