今日はいい天気になりました。
今夜から、少し雨が明日の朝まで降るようです。
昨日、ソフトコンタクトレンズを買い替えようと、あるショップに行ってきました。
近日中に、自動車免許の更新もあるので、新しくしておこうと思いました。
私は、大学3年の時からソフトコンタクトを使用しています。もう40年以上になります。
ソフトは、ずっと使っていると、「伸び広がってくる」感じがします。
そこで、1年毎に、新しいものにするようにしています。
今使っているものも、1年が経つところなので、新しくしようと思いました。
併設された、眼科で視力検査をして、2W(2週間用)のコンタクトで装着確認。
あまり度を上げ過ぎると、遠くは見えても、近くが見えなくなるんですよね。
私は、近眼が強いので、「近くは見える」んです。
運転免許は、「これで大丈夫です。」と、眼科の検診員(兼 営業マン ?)。
「予備に」と、目に装着したのと同じものを、もう一組、頂きました。
うーん、これって、「原価はいくらなの?」という、感覚が頭をよぎりました。
もちろん、私が買うものは、通年使えるものなのですが、「2週間使い捨てレンズ」って。
原価が、何十円のものではないかなあ・・・と疑問に思いました。
何万円もするレンズを、タダではあげないでしょうから・・・。
そこへ小柄で先生らしい人物がやってきた。刺すような鋭さのある目をしていた。
「あと何人だ」というので、思わず私が「あと3人です」と答え。
「よかったら明日また来ましょうか」と口走ってしまった。するとその人は私を見つめ「君は誰だ」と聞く。
名前を言い、モルフェッタから来たと話すと、小さな部屋に連れて行かれ。
課題曲のショパンのポロネーズを弾くように命じられた。
そして彼は断固とした調子で「君は今日のうちに試験を受けなさい」と告げた。
この人こそ、私の人生を左右するような決定的な影響を与えたニーノ・ロータだった。
彼はバーリ音楽院の学長だが、フェデリコ・フェリーニ監督の映画に音楽をつけるため。
ローマにいることが多かったのだ。彼の言うとおり、私はその日のうちに試験を受けた。
曲を弾いた後、他の試験官がいる前でロータ先生はこう言ってくれた。
「君には最高点を上げるけれど、それは今に君にではなく、将来の君に対してだ」
私はうまく弾けたことが嬉しくて帰宅後、一部始終を家族に話した。
( 日経 私載る履歴書より リッカルド・ムーティ 指揮者 )