仕事人間で長く海外赴任していた男性で、定年で帰国したら友達もいないし、何もすることがない、と。
彼は有名な神社のそばに住んでいたので、お参りに行くうちに参拝に目覚めたそうです。
他の神社のついても調べ始めて、今は神社巡りをしています。
たくさん歩くので健康にもいいし、すごく生き生きしていますよ。

訪れた神社の写真をSNS(交流サイト)で送ってくれたりもします。
朝一に写真が届くと、こちらまで御利益があるようで、うれしいですね。
自分が楽しむためにやっていることでも、人を喜ばせることができるんです。

私のの好きな言葉に、僧侶でもあった作家、今東光さんの「人生は冥土までの暇つぶしや。
だから上等の暇つぶしをせにゃあかんのだ」というフレーズがあります。
相談者さんんも、上等の暇つぶしをこれから一生懸命探してほしいな、と思います。

地域デビューして人気者になることだけが、充実した人生ではありません。
ささいなことでも、あなたが楽しくてしょうがないことを見つけ、生き生きとそれを発見すれば。
相手はあなたの話に耳を傾けたくなると思いますよ。どうぞ、素晴らしい暇つぶしを見つけてください。
( 日経 なやみのとびら 『プライベートの話題に乏しい』 より )