前職のベイン・アンド・カンパニー時代、何度もプロジェクトをご一緒した上司が和田寛さんだ。
東大法学部卒で元キャリア官僚というバックグラウンドにそぐわない。
と言っては失礼かもしれないが、とにかくアグレッシブ。「考えるよりもまず動く」を地で行く方だった。

ある保険会社の案件を担当したとき、和田さんは経営企画担当役員と議論するだけではなく。
少しでも多くの社員とコミュニケーションを図ろうと自ら走り回っていた。

コンサルタントには数字やロジックを駆使した「左脳的」な仕事をする人が多いが。
それだけでは物事は変えられないというのが和田さんの信条。
現場の声やエモーショナルな部分を大切にする考え方は、私が仕事をする上での基盤となっている。
(  日経  交遊抄より  木村洋太  横浜ベイスターズ社長  )