「砂まみれの名将」

生活
 今日も猛暑日のところが多くなりそうです。
ただ、ほんの少しではありますが、朝晩涼しい風を感じるようになりました。
「目にはさやかに見えねども・・・」という・・・。
     読了の余韻 July  ③

 「 砂まみれの名将 」加藤弘士著 新潮社1650円(税込み)

  筆者は報知新聞の新米記者。
阪神の監督を追われてから、楽天の監督に就任するまでを描いています。
  そこには、沙知代夫人の執念とも言うべきものが感じられます。

自身の脱税問題で、阪神の監督を辞めざるを得なかった、そして何としてもプロ野球の監督に。
復帰させたかった思いが・・・。

  阪神を追われてから、野村はマスコミに出なくなりました。
このとき、実は脳腫瘍の手術入院を極秘でしています。
「極秘」だったのは、知られたら「プロ野球監督復帰」が遠のくからでした、夫人の配慮です。
  1年後、知己のシダックス社長・志田勤のもと、アマチュア野球の監督になります。
自前の球場をもたないシダックスは、少年野球が使っている球場などで練習します。
そんな中でも、野村監督は野球に接することで「精気」を取り戻していきます。
1年目から、都市対抗野球の決勝に進み、「野間口投手の続投」で失敗、準優勝に終わります。

  プロ野球再編などの激動で、野村にチャンスが巡ってきます。
シダックス監督を3年続けて、その後、楽天の監督就任までを描いています。

  感動したところは、シダックスを去る時に、「命の恩人」に野村が大粒の涙を流したシーン。
「世間から追われた人」を助けた、志田勤社長の度量。
「自分のせいでプロ野球監督を辞めさせられた」ので、何としてももう一度復帰させたい、夫人の執念。

  野村本はたくさん出ていますが、空白の4年間を描いたもので、興味深い本です。

    心に残る言葉  July  ㉛
   ” 先生はこの絵はすばらしいと思う ”
  写生の時間、木を紫色に塗った小学生がいた。普通は黒か茶。
「一番好きな木だから一番好きな色を木にあげた」と言う子に。
代理教員はこっそり紙製の金メダルを与えた。
「いい成績は上げられないけれど先生はこの絵をすばらしいと思う」との言葉を添えて。
  ある歌手のラジオ番組に、代理教員がこの思い出を投稿した。
偶然放送を聞いた生徒から教員に届いた手紙には、髪のメダルを首に下げた青年の写真が同封されていた。
美大に進学し今は画家の卵。メダルを壁に飾り励みにしてきたそうだ。
(  さだまさし『本気で言いたいことがある』 )

     生活雑感  July   ㉛

   夏の高校野球選手権予選、大阪代表は「大阪桐蔭高校」になりました。
私の頃はまだ、中学まで軟式、高校から硬式でも通用しましたが、今は小学生から硬式球を使うんですね。
全国から、有望選手を集めた「大阪桐蔭高校」、いやそれ以外の高校でも・・・。
まあ、そうすることで、日本の野球のレベルアップということにもなりますよね・・・。
そんな野球有名校を、地方の高校が破ると面白いというものがあります。
   今日もよい一日でありますように