不安という感情は、危険が迫っていることを伝えるアラームだ。
大事な試験の前に不安になるのは、失敗すると良くない人生が待っているかもしれないと考えるからだ。

  怒りは、ひどいことをされたと考えた時にわいてくる。
その結果、場合によっては相手に反撃をして自分を守る必要が出るかもしれない。

  私たちは、まず感情を通して自分の置かれている状況に瞬時的に目を向けるようにできている。
それがこころの自然治癒力のひとつだ。

  しかし、その瞬間的な判断が必ずしも現実に即したものでないこともあるり。
その場合にはこころを追い込む可能性もある。

  そうしたとき、人に相談したりして自分の考えから少し距離を取る工夫もできる。
それもまた、私たちが持っているこころの自然治癒力だ。

    (  日経  こころの健康学 より  )