胸が熱くなるような場面だった。打線の援護がない中、3番手として8回に登板したラミレス。
安打に加え2者連続死球を与え、2死満塁のピンチとなった。

  がっくり肩を落とすラミレスにマウンドまで駆け寄ったのは、ロバーツ監督。
ラミレスの頭を両手で包み込み、優しく語り続け、励ましているようなシーンが続いた。
20秒ほどのハグを終えると、ロバーツ監督はラミレスに後続を託し、ベンチに戻っていった。

  米カリフォルニア州の地元ラジオ局「ESPNロサンゼルス」でドジャース番を務める。
ブレイク・ハリス記者は自身のX(旧ツイッター)で動画を公開。

  「これは評価しなければならない」
「これが、デーブ・ロバーツがトップの監督の一人である理由だ」とつづり、指揮官の行動を絶賛した。

  米専門メディア「ドジャース・ネーション」のダグ・マケイン記者も。
「デーブ・ロバーツという監督を疑うことはできても。
デーブ・ロバーツという人間を疑うことは決してできない。
ドクのためにプレーするのが好きではなかった選手を1人でも見つけてくれ。
無理だ」と感嘆したメッセージを投稿した。

  指揮官からの“愛”を受けたラミレスはうなずき安心した様子。
続くフルツビセを右飛に打ち取り、1回無失点にしのいだ。
敗戦となったチームの中で見られた感動の光景だった。
 

   (  THE ANSWER より  )