現職の池田隼人に佐藤栄作と藤山愛一郎が挑む構図だった。
決選投票もにらんで憶測が乱れ飛んだ。

   もっとも、政策論争は盛り上がらず、際どい駆け引きも外からは見えない。
「ぬれた石鹸をおさえようとしてバタバタするだけ」だと、作家はそのつかみどころのなさを嘆くのである。

   こればあ瑠璃は「ずばりと書けない」。

    ( 日経 春秋 より  )