私が調べた限り、現存する農民オーケストラは世界でも唯一だったようだ。
しかし、私たちが宮沢賢治の故郷である岩手県花巻市で演奏会を開いたことなどがきっかけで。

   13年には「東北農民管弦楽団」が誕生。仲間ができた喜びは大きい。
この2月2日には創立30周年記念として、札幌意コンサートホールKitaraで演奏会を開催する。

   東北農民管弦楽団との合同開催でもあり、合唱団も含めると総勢300人以上が出演する。
曲目はC・オルフ作曲の「カルミナ・プラーナ」など4曲だ。

   農業と音楽は似ていると思う。
特に有機農業は様々な動植物や微生物が働き合い、そこに農民の手も加わって作物を実らせる。

   音楽もまた様々な楽器が奏でるハーモニーから生まれるもの。
くわで大地を耕し、音楽で心を耕す。若い世代にもその精神を受け継いでもらえることを願っている。

     (  日経  文化より  「『農民オケ』音楽で心耕す」)